ニキビには皮膚科と美容皮膚科のどっちがおすすめ?治療法や予防の重要性を解説

ニキビ 皮膚科 美容皮膚科 どっち

美容皮膚科が徐々に一般的になっている現代。繰り返すニキビにお悩みのとき、一般皮膚科と美容皮膚科のどっちを受診したらよいか迷ったことはありませんか?

ニキビで医療機関を受診しようとお考えの方は、ひとつのニキビではなく複数のニキビやニキビ跡に悩まされているケースが多く、肌自体もニキビのできやすい状態になっていることが多いです。

一般皮膚科では、ニキビ自体の治療のみを行いますが、美容皮膚科ではニキビだけでなくニキビ跡の治療や予防も行います。そのため、根本からニキビを改善したいのであれば、美容皮膚科がおすすめだといえるでしょう。

本記事では、皮膚科と美容皮膚科のニキビ治療の特徴や、予防の重要性について解説します。ニキビにコンプレックスを感じている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

ニキビには皮膚科と美容皮膚科のどっちがおすすめ?

ニキビ 皮膚科 美容皮膚科 どっち

皮膚に炎症が起こって悪化したニキビは「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれ、医療機関での治療の対象となります。赤く腫れたニキビや化膿しているニキビだけでなく、早い段階のニキビでも、医療機関で治療を受けて悪化を食い止めることが重要なのです。

一般的に、ニキビというと皮膚科の受診をお考えになる方が多いかもしれませんが、最近では美容皮膚科でニキビ治療を受ける方も増えてきています。

ここでは、皮膚科と美容皮膚科それぞれの治療の特徴をご紹介しますので、どちらを受診すべきか迷っている方はぜひ参考になさってください。

皮膚科でのニキビ治療

一般皮膚科では、保険の範囲内で抗生剤の内服薬や毛穴の詰まりを取る外用薬、ビタミン剤、漢方薬など症状に合わせた薬を処方して治療を行います。基本的にニキビが治った時点で治療は終了となり、ニキビ跡の治療や肌質の改善などは行いません。

具体的には、皮膚科では以下のような薬を用いて治療を行います。

【抗生剤の外用薬】

ニキビが炎症を起こしている場合、アクネ菌(ニキビの原因菌)を殺菌するような抗生剤の外用薬を第一選択にする皮膚科も多いです。

例えば、クリンダマイシンやナジフロキサシン、ダラシンゲルやダラシンローション、アクアチムクリーム、アクアチムローションなどがあり、医師の判断によって、どの外用薬を使用するか決定します。

ただし、これらの薬は炎症を緩和するものの、根本的な治療にはならない点に注意が必要です。

【抗生剤以外の外用薬】

ニキビの原因は毛穴が詰まることです。そのため、抗生剤以外にも毛穴の詰まりを取ったり、詰まりにくくしたりするような外用薬が用いられることもあります。

例えば、ディフェリンゲル(アダパレン)やべピオゲル、デュアック配合ゲル、エピデュオなどです。どの外用薬も使用開始から2週間程度は赤みやひりつき感、乾燥感、皮むけが起こる可能性があるため、使用量や使用方法をきちんと守るようにしましょう。

【抗生剤の内服薬】

ニキビ治療で用いられる内服薬の多くは、細菌を殺す抗生剤です。特に炎症が強いときに処方されます。

例えば、ミノマイシンやビブラマイシン、ルリッド、クラリス、ファロムなどがあり、ニキビの状態などによって処方される薬が異なります。また、内服薬はそれぞれ副作用が出る可能性もあるので、必ず担当医の指示に従って服用しましょう。

【ビタミン剤】

皮膚科では、保険診療の内服薬としてビタミン剤が処方されることもあります。

ニキビの原因となるビタミン不足を解消するため、ビタミンCやB2、B6、Eなどが処方されますが、それほど大きな効果は期待できない点に注意が必要です。

【漢方薬】

2010年に政府の方針として、西洋医学と東洋医学を取り入れた統合医療を推進することが発表され、漢方薬にも注目が集まっていることから、皮膚科によっては漢方薬をニキビ治療に取り入れているところもあります。

例えば、清上防風湯(セイジョウボウフウトウ)や桂枝茯苓丸加薏苡仁(ケイシブクリョウガンカヨクイニン)、荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)、十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)などがニキビに効くといわれています。

ただし、漢方薬のみでニキビを完全になくすことは難しいといわれているため、その他の治療と併用することになるでしょう。

美容皮膚科でのニキビ治療

美容皮膚科でのニキビ治療は、ほとんどの場合保険が適用されない自由診療です。

保険診療の皮膚科で治療を受けているものの、なかなか治らない、治ってもすぐに新しいニキビができてしまうなどの場合は、美容皮膚科で根本的な治療を受けることをおすすめします。

美容皮膚科は、ニキビの種類や肌の状態に合わせて、外用薬や内服薬以外での治療も受けられるのが特徴です。皮膚科での治療はニキビの完治がゴールですが、美容皮膚科ではそれに加えてより美しい肌を目指すさまざまな治療が受けられます。

具体的には、美容皮膚科ではニキビに対して以下のような治療を行います。

【内服薬】

美容皮膚科では、厚生労働省が承認していない薬など、皮膚科と比べてニキビの改善効果が高い内服薬を用いることが可能です。

承認されていないというと、危険なのではと思われるかもしれませんが、海外ではすでに当たり前に使用されている薬で、日本での承認が追いついていないだけなので安心して使用してください。

例えば、海外では20年以上も使用されている「イソトレチノイン」というビタミンA誘導体の内服薬も、日本ではまだ保険適用外です。ニキビに対する有効性は90%と非常に高いため、ほとんどのニキビが改善されるでしょう。

また、低用量ピルもニキビ治療に用いられることがありますが、適切に使用した場合でもニキビに対する有効性はそれほど高くありません。婦人科系のお悩みと同時に治療を行う場合などに、低用量ピルの使用も検討するとよいかもしれません。

【外用薬】

ピーリング外用薬の多くは保険が適用されます。しかし、保険診療では治らないような難治性のニキビや保険適用の薬がアレルギーで使用できない場合、妊娠している場合は、アゼライン酸クリームを用いることがあります。

他にも、トレチノインを使用した塗り薬(妊娠中使用不可)やドクターズコスメ、ビタミンC誘導体ローション、ハイドロキノンなどが使用される場合もあるでしょう。

また、AHAソープやローションなど、セルフピーリングが可能なソープやローションを用いて、ターンオーバーの正常化を図る場合もあります。

用意されている外用薬はクリニックによって異なるので、医師とよく相談して適切なものを選ぶようにしましょう。

【美容医療】

美容皮膚科といえば、内服薬や外用薬でニキビを治すというよりも、美容医療を活用するというイメージがある方も多いかもしれません。ニキビの治療を行いながら美しい肌を取り戻したいという方は、美容医療を取り入れるのがおすすめです。

例えば、ピーリングやハイドラフェイシャル、ニキビプラセンタ、e-Plus(フォトRF)などは、ニキビを改善する効果が期待できます。

ピーリングは、保険適用のディフェリンゲルが使いづらい方や、自分ではケアしにくいボディのニキビなどにおすすめです。

ピーリングの一種である「ケミカルピーリング」では、皮膚の表面に酸性の薬剤を塗布して古くなった角質や老廃物などを溶かして除去することで、肌のターンオーバーを促進します。

「e-Plus」というマシンを用いた治療では、IPL(光エネルギー)がアクネ菌を殺菌します。その際、RF(高周波)が光エネルギーを上げ過ぎず効率的に肌の奥へ届けるなど、2つのエネルギーの相乗効果によってニキビの改善が期待できるのです。

美容皮膚科で受けられる美容医療は、費用が高額になることもあるため、治療を検討する際は費用について事前に確認しておくと安心です。

ニキビ跡も治療したいなら美容皮膚科へ

美容皮膚科では、今あるニキビを治療するだけでなく、ニキビ跡を目立たなくさせるような治療も受けられます。ニキビ跡が自然と改善することはほとんどないので、気になる場合は美容皮膚科で治療を受けるようにしましょう。

例えば、色素沈着して茶色くなってしまったニキビ跡にはピーリング、肌がデコボコしている場合はレーザー治療など、肌の状態に合わせて治療を行うのが一般的です。

なお、ニキビ跡の治療は保険適用外であるため、基本的には一般皮膚科で対応していません。

ニキビとニキビ跡を同時に治療したいときや、どちらを受診すべきか迷ったときは、皮膚科と美容皮膚科を併設しているクリニックへ行ってみるとよいでしょう。

ニキビは治療だけでなく予防も重要

ニキビ 皮膚科 美容皮膚科 どっち

ここ数年、マスクを1年中着用することが普通になったことで、口周りやあごのニキビにお悩みの方が増えています。

また、仕事や人間関係のストレスや不規則な生活など、日常の中にもニキビの原因となる要素はたくさんあるので、せっかくニキビを治してもまたすぐに新しくできてしまうということもあるでしょう。

ニキビのない美しい肌を手に入れるためにも、以下の予防法を取り入れることをおすすめします。

  • スキンケアは丁寧に
  • マスクの着用にも注意
  • 生活習慣を整えることも重要

ニキビの予防には、正しいスキンケアが重要です。過剰に皮脂が分泌されないよう、化粧水や乳液でしっかりと保湿しましょう。

肌への刺激を避けるため、できるだけ肌に優しいマスクを着用し、マスクが外せる状況では一旦外して肌を乾燥させることも重要です。

自宅でも、栄養バランスの取れた食事を心がけたり睡眠時間を確保したりなど、基本的な生活習慣を整えるよう努めましょう。ストレスがたまると男性ホルモンの分泌量も増えて皮脂が過剰に分泌されるので、ストレスがたまらないよう適度に解消してください。

まとめ

今あるニキビを治すだけであれば、一般皮膚科で保険適用内の治療を受けるだけでよいですが「ニキビ跡もキレイにしたい」「ニキビができない肌になりたい」という場合は、美容皮膚科を受診するようにしましょう。

美容皮膚科では、ピーリングでニキビやニキビ跡の改善を行う他、マシンやプラセンタなどを用いた治療も受けられるなど、幅広い治療の中から自分に最適のものを選ぶことが可能です。

銀座Mitaクリニック」では、美容皮膚科の他に一般皮膚科の診療も行っております。ニキビやニキビ跡に対しても、患者様一人ひとりに最適な診療をご提案いたしますので、安心して受診していただけます。

ニキビやニキビ跡にお悩みの方や、皮膚科と美容皮膚科のどちらを受診すべきかお悩みの方は、ぜひお気軽に「銀座Mitaクリニック」へご相談ください。

お電話

ご予約