10代でもハゲる!?薄毛に悩む高校生が知っておくべき正しき知識と治療法
薄毛といえば30歳や40歳など、ある程度年齢を重ねてからなるイメージがありますが、実際は10代後半や高校生の時から薄毛になる可能性は十分あります。この記事を読んでいるあなたも、すでに髪が薄くなってきたように感じていたり、抜け毛の本数が気になっているかもしれません。
特に、父親や兄弟が薄毛の人は「自分も将来ハゲるのではないか」と強い不安とストレスを感じているのではないかと思います。
高校生の薄毛や脱毛の原因はいくつかありますが、男性の薄毛で最も多い原因はAGA(男性型脱毛症)です。AGAが発症する年齢は20~30歳代が多いですが、早い人は17歳くらいで発症します。
そして、年齢が若いと恥ずかしさから周囲に相談したり病院に行くことに抵抗を感じ、間違った知識で間違った対策をとってしまいがちです。
しかし、昔と違って現在は、AGAを治療し薄毛の進行を止めたり発毛することもできます。大切なことは「早期発見早期治療」であり、正しい知識を持って正しい対処を行うことです。正しい対処をすることで、この先何年も十分な量の髪の毛を維持することはできます。
筆者も20代前半で薄毛になりましたが、正しい治療を受けることで、40歳を過ぎた現在も当時と同じくらいの髪の量を維持できています。
ここでは、薄毛の原因であるAGAについて詳しく解説するとともに、AGAの治療法、高校生におすすめの薄毛予防法も説明します。
男性の主な薄毛の原因はAGA
最近はテレビCMや広告で「AGA」について目にする機会も多くなり、名前だけなら知っているという方も多いのではないでしょうか?
ここではまず、AGAの仕組みについて詳しく紹介していきます。
AGAとは
AGA(Androgenetic Alpeciaの略)は男性型脱毛症と言われ、男性ホルモンが原因で前頭部や頭頂部の一部の毛が薄くなる症状です。成人男性の約3人に1人はAGAであり、男性が薄毛になる最大の原因です。
AGAで薄毛になる仕組み
AGAで薄毛になる理由は、ヘアサイクルが乱れて髪の毛が成長する期間が短くなり、十分な太さや長さまで育たないことです。
髪の毛は生えてから抜けるまで、成長期→退行期→休止期という期間を繰り返します。これをヘアサイクルと呼びます。正常なヘアサイクルの周期は2年~6年で1周し、この期間に髪の毛は太く長く成長します。ヘアサイクルは一生のうちに40~50回程度繰り返します。
しかし、AGAの人はこのサイクルの成長期が数ヶ月~1年と極端に短くなっています。そして髪の毛が成長しきる前に、退行期→休止期と進んで抜け落ちてしまいます。
結果として、細く短いうぶ毛状態の髪が多くなったり抜ける本数自体が増えて、髪全体のボリュームが減って頭皮が透けて見える状態になります。
ヘアサイクルが乱れる原因はDHT
ヘアサイクルの乱れは、男性ホルモンが変異したDTH(ジヒドロテストステロン)が原因です。
男性ホルモンとは95%をテストステロンが占めており、ヒゲや体毛の成長、ガッシリとした体格を形成するのに作用します。そのテストステロンが5α-リアクターゼという酵素と結びついてDHTが生成されます。
そしてDHTが髪の毛の基となる毛母細胞にある男性ホルモン受容体(レセプター)と結合して、毛母細胞の成長を邪魔します。その結果、ヘアサイクルが極端に短くなり、薄毛になりやすくなります。
AGAは早ければ10代で発症する
薄毛と言えば30代や40代などおじさんになってから始まるイメージがあるかもしれませんが、実際は思春期が過ぎれば誰でも発症する可能性があり、早い人で17歳ごろにはAGAが発症して薄毛になりはじめます。
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)では、AGA(男性型脱毛症)は以下のように定義されています。
男性型脱毛症(male pattern hair loss,androgenetic alopecia)は思春期以降に始まり徐々に進行する脱毛症である
引用:https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
AGAになる原因は遺伝
人間は血縁者から様々な遺伝子を受け継いでいます。その中には髪の毛に影響する遺伝子も含まれています。前述した中で、5α-リダクターゼと男性ホルモン受容体(レセプター)が出てきましたが、これが遺伝と深い関係があります。
AGAの原因であるDHTの生成に関わる5α-リダクターゼですが、この5α-リダクターゼの活性力には個人差があります。この活性力が高い人ほど薄毛になりやすいのですが、この活性力は親から遺伝します。
また、遺伝の影響で男性ホルモン受容体(レセプター)とDHTが結びつきやすいと薄毛になりやすいです。
薬によるAGA治療
AGAの治療は薬によって行います。シャンプーや育毛剤といった薄毛対策ではなく、薬により薄毛の根本的な原因に働きかけ、高い確率で発毛することができます。
ここでは、AGA治療に使われる薬の紹介、必要事項や注意点などを詳しく説明していきます。
未成年は保護者の同意が必要
未成年がAGA治療を受ける場合は、保護者同伴であるか、治療同意書が必要となります。
なぜ保護者の同意などが必要なのかというと、AGA治療には男性ホルモンの働きを抑える薬を使用するからです。男性ホルモンの分泌が活性化してきた成長期に、男性ホルモンの働きかけを抑える薬を飲むのは危険と考えられています。
また現在まで20歳未満にこの薬を投与した際の安全が確認されていないため、明らかな症状が確認できなければ処方されません。
主な治療薬
現在のAGA治療で使用されている薬を3種類ほど紹介していきます。
プロペシア(フィナステリド)
プロペシア(フィナステリド)は、日本国内では2005年にMSD社(旧万有製薬)より発売されました。
元々は薄毛治療薬としてではなく、前立腺肥大の治療薬として1993年にアメリカのFDA(食品薬品局)で認可された薬です。臨床試験を行う過程で薄毛改善の効果が確認されたため育毛剤としての研究が進み、1997年にAGA治療薬として認可されました。
ザガーロ(デュタステリド)
ザガーロ(デュタステリド)も元々は前立腺肥大の治療薬だったのですが、2015年にグラクソ・スミスクライン株式会社が厚生省からAGA治療薬として認可を得た新薬です。2016年に日本国内でも販売が開始されました。
ザガーロは臨床試験によって薄毛の進行を遅らせるだけではなく、発毛効果も期待されており、注目されています。
ミノキシジル
ミノキシジルは1960年代にファイザー株式会社から高血圧の治療薬として販売されました。しかし、これを服用した患者の体毛が濃くなったことから、AGA治療薬として臨床試験が行われ、現在では発毛剤として使用されています。
ミノキシジルには服用する内服薬タイプの他、頭皮に塗る外用薬タイプがあり、現在では「リアップ」「メディカルミノキ5」などの外用薬がドラッグスト等でも購入できます。
プロペシア(フィナステリド)の効果と副作用
プロペシア(フィナステリド)は、AGA治療において薄毛の進行を遅らせる目的で使用されています。
プロペシアの有効成分であるフィナステリドが5α-リダクターゼに働きかけ、5α-リダクターゼとテストステロンが結合してDHTが生成されるのを妨げることで、薄毛の進行を遅らせることができます。
ED(勃起不全)や性欲減退(リビドー減退)といった副作用が報告されている
48週の臨床試験によって、276例中11例(4.0%)に14件の副作用が報告されています。主な症状は以下の2つです。
- 性欲減退(リビドー減退)…3例(1%)
- ED(勃起不全)…2例(7%)
ただし、プロペシア(フィナステリド)には男性機能などに作用するテストステロンを減少させる作用は含まれていないので、加齢や環境の変化など、フィナステリド以外の要因によって引き起こされたのではないかとも言われています。
プロペシアの副作用について詳しくは以下のリンク先をご覧ください。
プロペシア服用中の献血は禁止
プロペシア(フィナステリド)服用中の献血は禁止されています。理由ですが、主成分のフィナステリドが混ざった血液が妊婦や授乳中の女性に輸血されると、フィナステリドの作用で胎児や乳幼児のDHTの生成を阻害し、男性器の成長などに影響を及ぼすからです。
献血をする際は服用を止めてから、1ヶ月以上の期間を空けてください。
ザガーロ(デュタステリド)の効果と副作用
ザガーロ(デュタステリド)は、プロペシアと同様にAGA治療において薄毛の進行を遅らせる目的で使用されています。しかし、ザガーロとプロペシアでは大きな違いがあります。
5α-リダクターゼにはⅠ型とⅡ型の2種類があり、プロペシアはⅡ型の5α-リダクターゼにしか作用しないのに対し、ザガーロはⅠ型にも作用します。さらに、Ⅱ型の5α-リダクターゼへの効果もプロペシアの約3倍という研究結果が報告されています。
また、ザガーロには発毛効果がある事が期待されており、これもプロペシアにはない大きな違いと言えます。
副作用のリスクはプロペシアよりも高い
ザガーロの副作用もプロペシアと似たようなもので「ED(勃起不全)」「性欲減退」「精液量減少」などが挙げられますが、有効成分がより強力であるため、臨床試験では副作用の発生率がプロペシアより高いという結果が報告されています。
ザガーロの副作用について詳しくは以下のリンク先をご覧ください。
ザガーロ服用中の献血は禁止
ザガーロも同様に服用中の献血は禁止されており、服用を止めてから献血ができるようになる期間は6ヶ月以上空ける必要があります。
プロペシアよりも期間が長いですが、これは主成分のデュタステリドの毛中濃度の半減期がプロペシアよりも長いためです。
ザガーロとプロペシア(フィナステリド)の違いについて詳しくはリンク先をご覧ください。
ミノキシジルの効果と副作用
ミノキシジルはAGA治療において発毛剤として使用されています。ミノキシジルを服用すると、血管が拡張されることで血行が良くなり、毛包に多くの栄養素が供給されます。その結果髪の毛の成長を促し、毛量が増えます。
ミノキシジルの主な副作用
ミノキシジルの副作用ですが、10代の男性にとって気になりそうなものを以下に挙げました。
初期脱毛
服用を始めて2~3週間で初期脱毛が起き、一時的に薄毛が進行したように感じます。初期脱毛が起こる原因は、成長が止まった髪の毛が、発毛効果で成長してきた髪の毛によって押し出され、抜け落ちてしまうからなのです。
しかし、これはミノキシジルの発毛効果が作用している結果であり、一時的なものなので心配する必要はありません。
多毛症
ミノキシジルの作用によって髪の毛以外の体毛が濃くなる副作用です。この副作用は起こりやすく、ミノキシジルの発毛効果が髪の毛以外に作用した場合に起こります。
濃くなる部分は、内服薬では腕や足など、全身に影響が出ることもあります。外用薬では塗布した部分に近い部位、眉毛やまつ毛などの顔周辺です。
ニキビが増える
若年層の方が服用した場合、ニキビが増える可能性があります。酷い場合はすぐに医師に相談しましょう。
ミノキシジルの副作用について詳しくは以下のリンク先をご覧ください。
専門医がいるクリニックに相談する
AGA治療を受けるのであれば、皮膚科ではなくAGA治療を専門に行っているクリニックに相談することをおすすめします。
皮膚科ではミノキシジルを処方できず、薬代以外に診察費や処方費用が必要となります。また、皮膚科にはAGA治療の専門医がいないことが多いため、満足のいく治療を受けられない事があります。
専門クリニックは無料カウンセリングも行っており、不安や気になることなど気軽に相談できます。また、血液検査や血圧測定など、安全性にも配慮しています。予約制で土日祝でも診療しているので、学校や部活動に影響も出にくいのも良い点と言えます。
専門クリニックと皮膚科病院の違いについて、詳しくは以下のリンク先をご覧ください。
市販のミノキシジル発毛剤は未成年は購入できない
服用するタイプのプロペシアやミノキシジルは、ドラッグストアや通販では購入できません。しかし、頭皮に塗る外用薬タイプのミノキシジルはドラッグストアでも販売されています。代表的なミノキシジル外用薬には以下があります。
- リアップX5プラス
- 【スカルプD】メディカルミノキ5
- リグロEX5
ただし、これらのミノキシジル外用薬を未成年が購入することはできません。理由は、使用した場合の影響を考慮し、未成年の使用を禁止しているためです。
また、AGA治療にはミノキシジル発毛剤のみを使用するより、プロペシアなどAGAの進行遅延薬を併用して使用することが有効です。まずは専門医のいるクリニックに相談してみましょう。
高校生におすすめの薄毛予防
シャンプー、育毛トニック、頭皮マッサージ、などなど。いわゆる「薄毛予防」と呼ばれるものは数多く存在します。しかし、薄毛の原因がAGAである場合、それらの薄毛予防によって薄毛が改善することはまずありません。
ただし、頭皮環境の改善や血行改善が発毛に良いことは間違いなく、薬による治療と併せて行うことはおすすめです。また、「まだ薄くはなってないけど、予防のためにやっておきたい」という人にもおすすめです。
自分に合ったシャンプーを選び、1日1回洗髪する
シャンプー自体に発毛効果はなく、あくまで薄毛予防の手段ですが、自分に合ったシャンプーを選ぶことはとても重要です。シャンプーには多くの種類がありますが、大きく分けて以下の3種類があります。
アミノ酸系
皮膚と同じ弱酸性のため頭皮に優しく、アレルギーや炎症が起こりにくいです。洗浄力が弱いため、整髪料や皮脂が多すぎると洗浄しきれません。また価格がやや高いのもネックです。
高級アルコール系
洗浄力が強く、皮脂や整髪料をしっかり洗い落せるのが特徴です。価格が安いので気軽に購入しやすいです。しかし、皮脂を落としすぎたり、刺激の強い成分が含まれているため、乾燥肌・敏感肌の人にはおすすめしません。
石鹸系
洗浄力のバランスが良く、余分な皮脂やワックスを洗い落としやすく、生分解性が優れているため環境に優しいです。しかし、洗いあがりに髪がゴワゴワしたり、しっかり洗い流さないと残った石鹸カスが頭皮のトラブルになります。
高価なものを無理して購入する必要はなく、自分の肌質に合ったものを選ぶことで、頭皮環境を整え、薄毛予防に役立ちます。
シャンプーをする回数やタイミングも重要
シャンプーをするのは1日1回、夜に行うのがおすすめです。頭皮を清潔にしていれば薄毛になりにくいと考えて朝シャンをして1日2回という人もいますが、シャンプーのし過ぎは逆に薄毛の原因になってしまいます。
皮脂には皮膚を保護する効果もあり、シャンプーをしすぎると必要以上に皮脂を落としてしまい、頭皮が紫外線の刺激や乾燥、雑菌の増殖を防ぐことができなくなります。
また夜にシャンプーせずに朝だけにすると、頭皮が汚れた状態が長く続き頭皮環境が悪化するだけでなく、頭皮の汚れが枕に付着して、その汚れで頭皮以外の肌のトラブルに繋がります。
以下のリンクでシャンプーの選び方や洗い方など詳しく紹介しているので是非参考にしてみてください。
バランスの取れた食生活
髪の毛も成長には栄養が必要です。そのため、無理なダイエットや偏った食生活が薄毛の原因になることがあります。薄毛に有効な栄養素は「タンパク質」「ビタミン」「亜鉛」と言われており、薄毛予防をする際は積極的に摂りたい栄養素です。
しかし、10代はこれからまだまだ身体が成長する時期なので、無理にこれらの栄養素を摂ることを意識せず、しっかりバランスよく栄養を摂ることを意識しましょう。
早寝早起き
身体の成長に欠かせない成長ホルモンは、入眠3~4時間の間に脳下垂体から分泌されます。この時間をしっかり確保するように睡眠を取るようにすれば、髪の成長を促し、薄毛の予防にも役立ちます。
また十分な睡眠を取ることで、睡眠不足によるイライラなどが起こらず、ストレスによる薄毛の進行を防ぐ事にも繋がります。
ストレス発散
過度なストレスは薄毛の原因になると言われています。ストレスによって自律神経の乱れが起き、自律神経の乱れは交感神経の働きに影響します。交感神経が正常に働かないと血管の収縮に問題が起こり、髪の毛に十分な栄養が届かず、結果的に薄毛が進行してしまいます。
おすすめのストレス解消法
運動をする
適度に体を動かす事にはストレス解消効果があり、また体を動かすことで血行が良くなり、髪の毛の成長の手助けにもなります。特におすすめなのはジョギングです。
ゆっくり睡眠を取る
十分な睡眠を取ることで成長ホルモンが分泌されることで、睡眠を十分取り成長ホルモンが分泌されることで、髪の毛の成長を促します。アロマオイルを焚くなど少し工夫を凝らすことで、いつもと違った充実感のある睡眠を取れるかもしれません。
おすすめしないストレス解消法
大食い・やけ食い
大食い・やけ食いをするとストレス解消になるという人も少なくないと思いますが、これは育毛の大敵になります。過剰な飲食を行うことで、胃腸に血液が集中し、血液の循環が悪くなります。髪の毛の成長には正常な血液の循環が必要なので、それを妨げるような大食い・やけ食いはやめましょう。
夜更かし
繰り返し夜更かしをすると十分な睡眠が取れず、睡眠時の成長ホルモンの分泌が少なくなったり、睡眠不足によるイライラで逆にストレスが溜まる事があります。一時的にはストレス解消になるかもしれませんが、結果的に悪循環に陥ってしまうので、夜更かしでのストレス解消は厳禁です。
AGA以外の薄毛(脱毛症)
男性の薄毛の主な原因はAGAと説明しましたが、それ以外にも様々な脱毛症があります。健康面での影響がある脱毛症状を中心に5つ紹介していきます。
これらの脱毛症が原因の薄毛の場合、AGA治療を受けても改善することはありません。疑いがある場合は早めに皮膚科を受診しましょう。
円形脱毛症
円形脱毛症の症状は、コインの様な形の薄毛が生じます。またその周囲の髪の毛を引っ張ると、ほとんど抵抗なく抜け落ちてしまいます。
主な原因は「自己免疫疾患」や「抹消神経異常」と言われています。様々な要因によって引き起こされるので、専門の医師に診てもらいましょう。
脂漏性皮膚炎、フケ症による脱毛
脂漏性脱毛症の症状は、皮脂の分泌が多い頭部で起こりやすく、皮膚に炎症が起こり、フケが発生しやすくなります。そのような頭皮環境が続くと脱毛しやすくなります。
主な原因は真菌(主に「マラセチア」というカビ)が大きく関わっていると言われています。マラセチアが分泌された皮脂を分解して炎症を起こすと考えられています。日常的な対策としては肌を清潔な状態に保つ、抗真菌シャンプーを使用する、などです。
栄養障害による脱毛
髪の毛は髪の毛の根元部分にある毛乳頭に、酸素と栄養素が届く事で成長します。しかし十分な栄養が取れていないと以下のような事が起こります。
- 髪を構成する成分が生成されない
- 血流が悪くなり栄養が髪に届かない
食事などで摂取した栄養素は主に体内の器官を動かしたり、細胞の生成に使われます。その上、髪の毛の栄養補給は優先度が低く、十分な栄養が摂取できていないと髪の毛の成長に必要な栄養が回ってきません。
年齢の若い人に多いのが、過度なダイエットによる栄養不足です。普段からバランスの取れた食事をしっかり摂るように心掛けましょう。
感染による脱毛症
感染症による脱毛は主に以下のようなものがあります。
シラクモ(頭部白癬)
【原因】白癬菌
【症状】白癬菌が髪の毛に寄生し、楕円状に脱毛していきます
細菌感染
【原因】黄色ブドウ球菌や連鎖球菌
【症状】感染により、毛穴の奥が炎症を起こし化膿することで、脱毛していきます
梅毒性脱毛症
【原因】梅毒トレポレーマ
【症状】梅毒に感染して5ヶ月ほど経過すると、後頭部や側頭部を中心に虫食い状に脱毛していきます
一度感染したら自然治癒するのは難しいので、症状が酷くなる前に病院で診てもらいましょう。
トリコチロマニア(抜毛症)
トリコチロマニア(抜毛症)とは、自分で自分の髪の毛を抜いてしまう症状の事です。抜かれた髪の毛は回復しにくく、周囲の頭皮も傷つけるため、薄毛の原因になります。
主な原因はストレスや不安感など精神的なものと言われてきましたが、最近では神経的な疾患であるという説もあります。いずれも一つだけの原因で起こるものではないとされているのですが、日常的な対策としては、ストレスを溜めないようにするのが有効です。
AGA以外の脱毛症の場合は皮膚科に相談する
前述のとおり、AGA以外の脱毛症は身体的・精神的に健康を害するものがほとんどなので、症状に気が付いたらなるべく早く皮膚科に相談しましょう。
まとめ
薄毛に悩む高校生が知っておくべき正しい知識と治療法を説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。10代や高校生の時点でAGAが発症して薄毛になる人は多くはありませんが、運悪く発症してしまった場合は正しい対策が必要です。
一番避けるべきは、「恥ずかしい」という気持ちで誰にも相談せず、誤ったネットの情報を元にして間違った対策をとることです。
AGAが原因の薄毛は正しい対策を行えば、十分な量の髪の毛を長い間維持することが出来ます。
相談をするのであれば、皮膚科病院よりもAGA治療の専門クリニックに行きましょう。皮膚科の医師はAGAの専門医ではありません。AGAの専門医であれば、症状を見て治療が必要かどうか、必要であればどのような治療を行うべきかを判断してくれます。
専門クリニックの多くは無料カウンセリングを行っています。治療が必要なさそうであれば無理に治療をすすめてくることもありませんので安心してください。
石水 朋哉
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