EDや性欲減退だけじゃない!AGA治療で処方される薬の副作用
AGA(男性型脱毛症)は薬で治療できる時代になりました。しかし、すべての薬には副作用が存在し、AGA治療薬も例外ではありません。
有名なものではプロペシアの「リビドー減退(性欲減退)」や「ED(勃起不全)」、ミノキシジルの「初期脱毛」や「多毛症」が挙げられます。
しかし、これらの副作用が「どのくらいの確率で起こるのか」「なぜ起こるのか」といったことについてはあまり知られていません。
そこで、AGA治療で処方される薬にはどのような副作用があるのか、またどのくらいの人に発症する可能性があるのかについて、臨床試験データを元に詳しく解説します。
結論から言えば、AGA治療薬の副作用は軽微であり心配することはありません。副作用が心配で治療に一歩踏み出せない方は是非参考にしてください。
目次
薬である以上副作用はゼロではない
AGA治療薬に限らず、医薬品には必ず副作用が存在します。市販薬の風邪薬や鼻炎薬にも、「眠気」「倦怠感」「下痢」「嘔吐」など様々な副作用が存在します。
薬は臨床試験を重ねて、服用する人が安心して使えるように安全性を最優先に作られています。しかし、ごくわずかの人が薬の成分にアレルギー反応を起こしたり、服用するタイミングが悪く副作用が出てしまうといったことがあります。
薬の副作用とは
薬の副作用とは、本来の目的とは異なる働きのことをいいます。風邪薬に含まれる抗ヒスタミンを例にして説明しますと、抗ヒスタミンは鼻水やくしゃみを止める性質を持っています。一方、眠気や口の渇きを起こす性質も持っています。
このように、風邪にあまり関係のない眠気や口の渇きが副作用になります。ただし、この作用を逆手にとって睡眠補助剤としても使われることがあります。
元々、AGA治療薬も別の治療目的で使われていた薬であり、AGA治療の効果は副作用として扱われていました。
本来の治療目的 | 副作用 | |
プロペシア | 前立腺肥大症・前立腺がんの抑制 | AGAの進行遅延 |
ミノキシジル | 高血圧患者の血圧低下 | 発毛 |
しかし、今では副作用であった発毛効果の方がメインとなり、本来の目的であった効果が副作用として扱われています。
AGA治療薬には国内承認薬と未承認薬がある
AGA治療には、厚生省の認可が下りている「国内承認薬」と、海外で承認されてはいるが、日本では承認されていない「未承認薬」の両方が使われています。
未承認薬と聞くと少し危険な印象を抱かれる方もいると思いますが、海外では臨床試験を行い、病気に対して効果や安全性が認められて治療に使われています。
ここでは、AGA治療に使われる承認薬と未承認薬について説明します。また、未承認薬を輸入するために必要な薬監証明についても説明します。
国内承認薬
国内承認薬とは、国内で数々の試験を行い、その有効性と安全性が厚生労働省に認められている薬です。医師による処方が必要なものや、ドラッグストアで購入できるものなどがあります。
AGA治療に使われる主な国内承認薬としては以下が挙げられます。
- プロペシア
- フィナステリド(プロペシアのジェネリック)
- ザガーロ
- ミノキシジル外用薬(リアップ、メディカルミノキ5)
プロペシアは2005年、ザガーロは2015年に厚生労働省から正式な認可が下りました。ミノキシジル外用薬は、リアップ(大正製薬)が1999年、メディカルミノキ5(アンファー)が2017年に承認されています。
未承認薬
未承認薬は、日本国内で十分な試験が行われていない、または、有効性と安全性が厚労省の基準値に達しておらず、認可が下りていない薬のことです。一方、海外では有効性が認められて一般的に使われている薬です。
AGA治療に使われる主な国内未承認薬としては以下が挙げられます。
- ミノキシジルタブレット
ミノキシジルタブレットは体内で代謝されて成分が全身に行き届くため、外用薬タイプより高い効果を期待できます。その分、副作用のリスクもあることで、厚生労働省はその点を慎重に考慮して認可を下ろしていません。
未承認薬は厚生労働省から薬監証明を取得して処方している
薬監証明とは、ミノキシジルタブレットなどの未承認薬を輸入する際の、通関時に必要な書類です。未承認薬を医療従事者が輸入する場合、「医師が担当している患者に対して治療上緊急性があり、国内に代替品が流通していない場合」など、ある使用条件のもとで発行され、輸入が許可されます。
AGA治療にはミノキシジルタブレットが欠かせませんが、国内承認薬が存在しないため、AGA専門クリニックではこの方法で未承認薬を輸入して患者に処方しています。
プロペシア(フィナステリド)の副作用
プロペシアはMSD社から販売されている、AGAに有効なフィナステリドを主成分とした医薬品です。プロペシアには「リビドー減退(性欲減退)」や「ED(勃起不全)」の副作用があることで知られており、他にも性に関する副作用が確認されています。
そこで、プロペシアとはどんな薬なのか、副作用と発症率はどのくらいなのか詳しく説明します。また、プロペシアの併用禁忌薬についても説明します。
プロペシア(フィナステリド)とは
プロペシアは日本で2005年に承認、販売が開始された内服タイプのAGA治療薬です。AGAの進行を遅延する効果を持っており、AGA治療専門クリニックや病院で処方されています。
元々は前立腺肥大や前立腺がんなどの治療に用いられていましたが、のちに使用していた患者に毛髪の成長が見られたため、AGA治療薬として使われるようになりました。
プロペシアの主成分フィナステリドには、毛乳頭細胞内にある還元酵素であるⅡ型5α-リダクターゼの働きを抑える効果があります。5α-リダクターゼは、男性ホルモンの一種テストステロンと結合すると、DHT(ジヒドロテストステロン)に変化し、AGAの症状を引き起こします。
5α-リダクターゼの働きを妨げることで、薄毛の原因であるDHTの生成が阻害され、AGAの進行を遅延することができます。
プロペシア(フィナステリド)の副作用
プロペシアの主な副作用は「リビドー減退(性欲減退)」「ED(勃起機能不全)」です。臨床試験において、性機能に関する副作用の発現率は以下の通りです。
- リビドー減退(性欲減退) …1.1%
- ED(勃起機能不全)…0.7%
- 射精障害 …0.4%
- 精液量減少 …0.4%
※プロペシアのインタビューフォームに記載されている内容から抜粋
以上のことからわかるように、性機能に関する副作用が起こる可能性は極めて低いことがわかります。
また、アメリカで行われた二重盲検試験でも以下のような結果が出ています。二重盲検試験とは2つのグループに分けられた患者が、試験薬かプラセボ(偽薬)かわからないようにして行う試験のことです。
プロペシア | プラセボ(偽薬) | |
リビドー減退(性欲減退) | 1.8% | 1.3% |
ED(勃起不全) | 1.3% | 0.7% |
以上のように、プロペシアを飲んだ人とプラセボ(偽薬)ではほとんど差がないことがわかります。プロペシアには性欲に関する男性ホルモンへの作用はありません。リビドー減退(性欲減退)などの副作用は、あくまで自覚症状の範囲で捉えておいてよいでしょう。
ただし、女性がプロペシアを服用することは厳禁です。経皮吸収されるため触ることもNGです。妊娠中の女性が服用すると、男児胎児の生殖器の発達が正常に行われない危険があります。授乳中であっても男児が母乳から成分を摂取してしまい、この場合も危険です。
また、女性に対してプロペシアは一切効果がなく副作用の危険性しかないため、女性の手が届かないところに保管しておきましょう。
一方、男性が服用して子づくりした場合は、子供に影響はありません。ただし、服用期間中の献血は禁止です。理由は女性に輸血される可能性があるためです。献血をする場合は1ヶ月以上服用を中止してからにしましょう。
プロペシア(フィナステリド)の併用禁忌
薬には併用禁忌と呼ばれる、同時に服用してはいけない薬というものが存在します。しかし、プロペシアには併用禁忌薬はありません。ただし、内服薬は肝臓に負担をかけるため、同時に数種類の薬を服用する際には注意が必要です。
ザガーロ(デュタステリド)の副作用
ザガーロは2016年に発売された新薬で、プロペシアと同じような効果を持っています。そのため、ザガーロも性機能に関する副作用があることで知られています。ここでは、ザガーロの効果や副作用、併用禁忌薬について説明します。
ザガーロ(デュタステリド)とは
ザガーロは、2016年にGSK社から発売されたカプセル型のAGA治療薬です。プロペシアと同じように薄毛の進行を防止する効果を持っていますが、より高い効果が期待できます。
プロペシアの主成分フィナステリドの効果はⅡ型の5α-リダクターゼの働きを抑えるものですが、ザガーロの主成分デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方に作用します。また、Ⅱ型5α-リダクターゼを抑える効果はプロペシアの3倍だと言われ、より強力に薄毛の進行を防止する効果があります。また、発毛効果が期待できることでも注目を浴びています。
ちなみにプロペシアとザガーロは併用せず、どちらか1つを服用する形になります。最近ではザガーロの効果が高いことから、プロペシアよりザガーロを推奨するクリニックも増えています。
ザガーロ(デュタステリド)の副作用
ザガーロはプロペシアと同じような効果を持っているため、副作用も似ています。プロペシアに比べて効果が高いこともあり、副作用のリスクも高いと言えます。そこで、プロペシアとザガーロの副作用発現率にどのくらい差があるのか、表に比較をまとめました。
リビドー減退(性欲減退) | ED(勃起不全) | 精液量減少 | 射精障害 | |
プロペシア | 1.1% | 0.7% | 0.4% | 0.4% |
ザガーロ | 3.9% | 4.3% | 1.3% | 0.9% |
※ザガーロのインタビューフォームに記載されている内容から抜粋
このように、ザガーロの方がわずかに副作用のリスクが高いことがわかります。プロペシアは自覚症状程度の発症率ですが、ザガーロはわずかに副作用の可能性があることがうかがえます。ただし、思い込みでもこれらの症状は起きる可能性があるため、あまり考えすぎないことが大切です。
また、ザガーロもプロペシア同様に女性の服用、触れることは厳禁です。献血を行う際、薬を中断する期間はザガーロの場合6ヶ月になります。
ザガーロ(デュタステリド)の併用禁忌
ザガーロもプロペシアと同様に併用禁忌薬はありません。しかし、併用注意として「CYP3A4阻害作用を有する薬剤」があります。CYP3A4阻害薬とザガーロを併用すると、デュタステリドの血中濃度が上昇して、薬が過剰に反応したり、腎機能の低下を招く可能性があります。
主なCYP3A4阻害薬としては以下が挙げられます。
- マクロライド系物質(クラリスロマイシンなど)
- アゾール系抗真菌薬(ケトコナゾール、イトラコナゾールなど)
他にも挙げればキリがないですが、AGA治療薬以外に常用している薬があれば医師に伝えて、併用の際に注意が必要か聞いてみましょう。
ミノキシジル(飲み薬)の副作用
飲み薬のミノキシジルはタブレットの形状をしており、通称ミノタブとも呼ばれています。AGA治療に使われる前は高血圧患者の降圧剤として使用されていたため、血圧を下げる作用があります。したがって、ミノキシジルには血管系や循環器系に関する副作用が存在します。
ここでは、ミノキシジルタブレットの効果と副作用、併用禁忌について説明します。
ミノキシジル(飲み薬)とは
ミノキシジルタブレットには発毛効果があり、プロペシアやザガーロと並んでAGA治療に欠かせない治療薬です。元々は血管拡張薬として、高血圧患者の血圧を下げる薬として使われていました。患者に投与を続けていたところ、髪や体毛が濃くなったことが確認されてから、発毛薬として使われるようになりました。
ミノキシジルは以下の2つの効果で発毛を促しています。
- 血管拡張効果で毛乳頭に栄養素を届けやすくする
- 毛包に直接作用して毛母細胞の細胞分裂を活性化し、髪を長く、太く成長させる
ミノキシジルタブレットの濃度は2.5mg、5mg、10mgがあり、濃度が高いほど発毛効果が強くなり、副作用のリスクも高くなります。患者の頭髪状況や体質に合わせて、濃度を選択できるようになっています。
ミノキシジル(飲み薬)の副作用
ミノキシジルの発毛効果と血管拡張効果が副作用として出てしまうことがあります。ミノキシジルの主な副作用は以下のものがあります。
- 初期脱毛
- 多毛症
- 顔や足のむくみ
- 低血圧
- 動悸
- めまい・たちくらみ
初期脱毛は、古い髪の毛が新しく生えてきた髪によって押し出され、一時的に抜け毛が増える副作用です。ただし、この症状は薬がしっかり効いている証拠でもありますので、心配するような副作用ではありません。一時的に脱毛が増えてショックを受けるかもしれませんが、髪が生え揃うまで少しの間我慢しましょう。
多毛症は、発毛効果が頭髪以外に作用して体毛が濃くなってしまう副作用です。手や指の毛、足の毛、全身の毛など、人によって濃くなる部分は様々です。体の毛が生えているところが対象になり、元々生えていないところから毛が生えることはありません。多毛症の発症率については、およそ8割程度だと言われています。
むくみ、低血圧、動悸、めまい・たちくらみなどは、ミノキシジルの血管拡張効果によって起きる可能性がある副作用です。ミノキシジルを服用し始めてまだ体が慣れていないころに出ることがある副作用であり、発症には個人差があります。
濃度が高くなるほど副作用が出やすくなるため、最初は低濃度のもので発症しないか様子をみましょう。副作用はいずれも薬の服用を中断すれば症状は治まります。ただし、発毛効果も失われてしまうため、自己判断で治療をやめる前に医師に相談しましょう。
ミノキシジルの副作用について詳しくは以下のリンクにまとめてあります。
ミノキシジル(飲み薬)の併用禁忌
ミノキシジルと併用禁忌にあたるものは、主に血管に影響を及ぼす薬になります。高血圧治療をしている人で降圧剤を使用している場合は、血圧が異常に低下する危険があるため併用してはいけません。
また、ドラッグストアなどで購入できる市販薬などにも併用禁忌のものが含まれます。併用すると血圧が異常に低下したり、血圧をうまくコントロールできなくなってしまう恐れがあります。
主な併用禁忌薬は以下のものがあります。
- イブプロフェン(バファリン、イブなどの鎮痛薬)
- 非ステロイド性抗炎症薬(ロキソニンSなどの鎮痛薬)
- ヒスタミンH2受容体拮抗薬(ガスター10などの胃腸薬)
- バイアグラ等のED治療薬
- スマトリプタン(イミグランなどの頭痛薬)
上記の薬以外にも併用禁忌の場合もあります。ミノキシジル以外に薬を使用することがあれば、併用が可能か医師に確認しましょう。
また、薬ではありませんがアルコールにも血圧を低下させる作用があるため、飲酒の予定がある場合は4~5時間空けてから服用するようにしましょう。
ミノキシジル外用薬の副作用
ミノキシジル外用薬は頭皮に塗るタイプのミノキシジルです。タブレットほどの効果はなく血管系に与える副作用の心配はほぼありません。ただし、頭皮に塗って使うため、刺激が強かったり、肌に合わないと炎症を起こす可能性があります。そのため、外用薬の副作用は主に皮膚に関係しています。
ここでは、ミノキシジル外用薬の効果と副作用、併用禁忌について説明します。
ミノキシジル外用薬とは
外用薬のミノキシジルとして日本国内で販売されているものには以下の2つがあります。
- 【スカルプD】メディカルミノキ5(アンファー)
- リアップ(大正製薬)
どちらもミノキシジルを5%配合しており同様の効果が期待できます。
しかし、価格で選ぶならメディカルミノキ5がおすすめです。リアップX5はamazonで¥7,611ですが、メディカルミノキ5は公式サイトで4本まとめ買いをすると1本(1ヶ月分)あたり¥6,750と、年間で1万円以上節約できます。
メディカルミノキ5とリアップX5の違いについて、詳しくは以下のリンクをご覧ください。
ミノキシジル外用薬の副作用
外用薬は安全性を最優先につくられているため、タブレットより効果は低いものの副作用のリスクも軽減されています。そのため、血管に影響を与える副作用のリスクはほとんどありません。しかし、頭皮に塗って使用するため、薬液の刺激などで皮膚疾患を起こす可能性があります。
以下はリアップX5の副作用発現率について書かれた再審査報告書から抜粋したものです。
安全性について、3,072例を解析対象とした副作用発現症例率(以下、「高1作用発現率」)は8.82%(271/3,072例 )であり、承認時までの調査における副作用発現率8.57%(18/210例 )との差異はなかつた。発現した主な副作用は、適用部位そう痒感、適用部位発疹等の「一般・全身障害および投与部位の状態」6.25%(192例 )、次いで頭部粧糠疹、接触性皮膚炎等の「皮膚および皮下組織障害」2.28%(70例 )であった
出典:http://www.pmda.go.jp/otc_reexam/2014/i20140702001/400059000_22100APX00105000_Q100_1.pdf
上記に記載されているとおり、副作用発現率は8.82%(271/3072例)という研究結果が出ています。なお、かゆみや発疹などが6.25%(192例)、皮膚炎などが2.28%(70例)となっており、副作用の大半を皮膚疾患が占めていることがわかります。もしも、使用中に副作用を感じたら、すぐに薬液を洗い流して医師に相談しましょう。
ミノキシジル(外用薬)の併用禁忌
ミノキシジル外用薬には併用禁忌はありません。ただし、他の育毛剤と同時併用すると、薬の吸収に影響を及ぼしたり、副作用のリスクを上昇させてしまうおそれがあります。併用する場合には、時間を分けて使う必要があります。
育毛メソセラピーの副作用
AGA治療専門のクリニックでは、治療薬以外に育毛メソセラピーという再生医療も受けられます。ここでは、育毛メソセラピーの効果と副作用について説明します。
育毛メソセラピーとは
育毛メソセラピーは、頭皮に直接有効成分を注入する再生医療です。治療薬より優れた効果を持っており、治療薬だと発毛までに1年~1年半までかかるところを6ヶ月~10ヶ月に短縮することができます。さらに、副作用の心配もありません。
そのため、「副作用がない治療を受けたい」「早く髪を生やしたい」「治療薬では効果に満足できない」といった方におススメのAGA治療です。
クリニックによって有効成分の内容が異なりますが、一般的にはミノキシジル、成長因子(グロースファクター)、各種ビタミンが含まれています。成長因子は、毛母細胞の細胞分裂を活性化させて、髪を作り出す働きがあります。成長因子は加齢とともに減少する傾向があるため、これを頭皮に浸透させて、若いころの髪を作り出す力を蘇らせます。
その他にも、血管新生で新しい血管を作り出して、頭皮に栄養を送りやすくする成長因子や、ヘアサイクルを正常に近づける成長因子なども含まれています。治療法は、注射器で頭皮に注入する方法や、針を使わないノーニードル、レーザー、専用機器を使うなどクリニックによって様々です。
育毛メソセラピーの副作用
前述しましたが、育毛メソセラピーには副作用はありません。強いて言えば、注射時の痛みだと思います。しかし、治療中は専用の冷却器で肌を冷やしながら注射するため、ほとんど痛みを感じません。
また、有効成分を注入するときの刺激で一時的に頭皮に赤みができますが、時間が経てば赤みは引いていきます。
AGA治療薬を使用する上での注意点
AGA治療薬は医薬品ですから、慎重に扱う必要があります。ここでは、副作用を起こさないために、治療薬を使用する上での注意点を説明します。
用法・用量を守る
当然のことですが、副作用を起こさないようにするには用法・用量を守って正しく使うことです。前日飲み忘れたからといって、翌日にまとめて2錠飲んだりすることはNGです。
また、効果を増幅させるために一度に大量に使用したり、体調が悪いのに無理をして服用すれば副作用のリスクが増します。そのせいで副作用が起きてしまえば、薬が使えなくなり、結果的に治療が遅れてしまうことになります。
早く髪を増やしたいという気持ちは誰しもが持っていますが、健康であることが第一ですのでくれぐれも無理のないような治療を心がけましょう。
必ず医師から処方してもらう
最近では「個人輸入代行業者」を利用して、海外の未承認薬を購入する人がいます。医師に処方してもらうよりも価格は安いですが、「個人輸入代行業者」から送られてくる薬には偽造医薬品のリスクがあるため、利用はおススメしません。
日本国内でED治療薬を製造・販売している製薬会社4社の調査によると、個人輸入代行業者から送られてくる薬の約4割が偽造品であったという結果が出ています。
日本およびタイの調査会社に依頼して発注、入手したED治療薬を鑑定した結果、国内外の合計で 約4割(40.0%、28/70)が偽造品であることが判明しました。国内発注分で約4割(35.6%、16/45)、タイでの発注分では約5割(48.0%、12/25)が偽造品でした。
出典:http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2016/2016_11_24_02.html
また、でたらめな成分でつくられているため、どのような副作用が起きるのか予測がつきません。副作用が起きて病院に行っても、原因となった成分がわからないため対処に時間がかかり長時間苦しむことになります。このような問題が起きても保証はなく、すべて自己責任になります。
治療薬が欲しいときは必ず、クリニックに行き医師によって効果と安全が確認されたものだけを処方してもらい、使用するようにしましょう。
定期的にクリニックで検査を受ける
治療薬を飲みはじめると、肝臓に負担をかけたり血圧に影響を与える場合があります。そのため、体に異常が出てないか、このまま治療を続けても大丈夫かなどをチェックするために定期的に検査を受ける必要があります。また、半年に1度血液検査を行い、肝臓に異常がないか検査を行います。
AGA治療を始めると1ヶ月に1度、治療薬を処方してもらいにクリニック行く必要があるため、その際に医師の診察を受けることになります。
健康状態だけでなく、医師が患者と一緒になって薄毛の改善具合も見てくれます。改善が見られればモチベーションにも繋がりますし、改善度合いから効果の高い薬に切り替えてもらうよう医師に相談することもできます。
副作用のリスクを考えながらその都度最適な治療プランで治療を受けたいという方は、定期的にクリニックにいって検査を受けましょう。
副作用が出てしまったら
どれだけ慎重に治療薬を使っていても、100%副作用を防ぐことはできません。そこで、もしも副作用が出てしまったらどうすればいいのか、その対処法について説明します。
医師に相談し指示を受ける
副作用が起きてしまったら、迷わず医師に相談しましょう。薬を中断しただけでは副作用が治まらない場合もあります。また、薬以外が原因の可能性もありますので、安易な自己判断はせずに、医師に相談し、その指示に従いましょう。
まとめ
以上、AGA治療薬の副作用について説明してきました。AGA治療薬に限らず、医薬品には副作用が付き物です。しかし、医薬品は正しい用法・用量を守って正しく使えば、副作用のリスクを抑えることができます。
医師もその点を考慮して、定期的な血液検査を行ったり、プロペシアとザガーロの使い分けやミノキシジルの濃度を調整したりと、患者の体質に合わせて最適な治療プランを提案してくれます。
また、育毛メソセラピーは副作用がなく、治療薬より高い効果を期待できるため、「副作用が心配」「早く髪を生やしたい」といった悩みを同時に解決してくれます。
健康な体で薄毛を改善するためにも、正しいAGA治療を続けていきましょう。
石水 朋哉
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